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GDP日独逆転 本当に深刻なもの

国際通貨基金(IMF)によると今年のドイツのGDP(名目、米ドル建て)は日本を追い抜くことになるという。これは1958年に西ドイツがGDPで日本に抜かれてから実に65年ぶりの再逆転となる。バブル崩壊以降を失われた30年、日本はゼロ成長が継続する一方で、ドイツ経済はその間東西統一後の苦境を乗り越えた後、確実に成長を遂げてきた。

今回の逆転は為替レートの大幅な円安も一因であろうが、ドイツの人口は日本の7割以下という事実を踏まえればことは深刻である。経済成長の源泉は労働力、資本、全要素生産性

であり、人口が多い国はそれだけ成長へのアドバンテージがあることになる。従って2010年に中国に抜かれたのとは今回は意味が違い、日本の生産性が著しく劣化していると解釈できる。このニュースを受けても政府の危機感はあまり感じられない。それもまた深刻である。